Claudeと話す第03章 ・ 読むのにかかる時間 約5分

伝わる頼み方

背景・お願い・条件。3つ揃えると返事が変わります

同じ人に同じ仕事を頼んでも、頼み方で結果が変わりますよね。AIはそれがもっと極端です。この章では、返事の質が目に見えて変わる3点セットの頼み方を、実験つきで身につけます。

この章でできるようになること

  • 「背景・お願い・条件」の3点セットで頼み方を組み立てる
  • 同じ依頼を2通りの頼み方で送って、違いを自分の目で確かめる
  • 雑に頼みたいときの、手抜きでも効く型を知る

頼み方の3点セット

新しく入ったアルバイトの人に「ポスター作っといて」とだけ言ったら、意図と違うものが出てきて当然です。何のポスターで、誰向けで、いつまでに、どんな雰囲気か。それを伝えていないからです。AIも同じで、頼み方は次の3つで組み立てます。

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頼み方の3点セット 背景(自分は誰で、何のためか)、お願い(何をしてほしいか)、条件(形式・トーン・分量・例)の3つを順に伝えます。 1 背景 自分は誰で、 何のための仕事か 2 お願い 何をしてほしいか 動詞をはっきりと 3 条件 形式・トーン・分量、 あれば見本
アルバイトへの仕事の頼み方と同じ構造です。新しい理屈はひとつもありません。
  • 背景 … 自分は誰で、これは何のための仕事か。「町の花屋で、母の日フェアの告知です」
  • お願い … してほしいことを動詞で。「書いて」「まとめて」「比較して」「文章ではなく表にして」
  • 条件 … 出てくる形の指定。「Instagram用に200字」「絵文字なし」「この過去投稿と同じ雰囲気で」

実験:同じ依頼を2通りで送る

理屈より実験です。これから同じ依頼を、雑な頼み方と3点セットの頼み方で1回ずつ送って、返事を見比べます。それぞれ新しいチャットで送ってください(前の会話の影響をなくすためです)。

やってみよう① まず雑に頼みます(新しいチャットで)

お知らせの文章を書いてください。

やってみよう② 次に3点セットで頼みます(また新しいチャットで)

私は地域の小さなパン屋の店主です。来月から毎週水曜を定休日にするので、常連のお客さま向けのお知らせを作ります。 店頭に貼るお知らせの文章を書いてください。 条件は3つです。 ・A4に大きめの字で貼る想定で、150字以内 ・お詫びではなく、前向きな理由(おいしいパンを焼き続けるための休み)として伝える ・最後に「今後ともよろしくお願いします」の気持ちが伝わる一文を入れる

①は一般的で当たり障りのない文章が、②はそのまま貼れそうな文章が返ってくるはずです。AIの性能は同じなのに、差を生んだのはあなたの頼み方です。ここを体感できたら、この章の目的の8割は達成です。

手抜きでも効く型

毎回3点セットを組み立てるのは正直めんどうですよね。雑に頼みたい日は、この一文を末尾に足してください。

困ったときの魔法の一文

作業を始める前に、良いものを作るために必要な情報が足りなければ、先に私に質問してください。

こう頼むと、Claudeのほうから「誰向けですか」「分量の希望はありますか」と聞いてくれます。背景と条件を、質問に答える形で埋めていけるわけです。頼み方に自信がないうちは、この一文がいちばんの安全装置になります。

4Dフレームワーク

Anthropicが大学の研究者と一緒に整理した、AIと働く4つの力(任せる・伝える・見極める・責任を持つ)のことです。この章でやった「背景・お願い・条件」は、このうちの「伝える力(Description)」の実践版です。全体像は第07章で扱います。

この章のまとめ

頼み方は「背景・お願い・条件」の3点セット。そして迷ったら「足りない情報があれば質問して」と付ける。この2つだけで、あなたの頼み方は世の中の平均をはっきり超えます。次の章では、返ってきた回答を会話で育てる技術に進みます。一発で完璧を狙う必要がなくなるので、頼むこと自体が気楽になります。

章末チェックリスト