使いこなす
コネクタとリサーチ
ウェブと自分のデータにつなぐ。調べ物を丸ごと任せる
第06章で見たとおり、AIの知識には賞味期限があります。この章では、Claudeをいまのウェブとあなたのデータにつないで、その弱点を消します。仕上げに、調べ物を丸ごと任せるリサーチ機能まで進みます。
この章でできるようになること
- ウェブ検索を使わせて、最新情報を出典つきで答えさせる
- コネクタ(Googleドライブなどとの接続)で何ができるかが分かる
- リサーチ機能で、調べ物のまとまりを丸ごと任せる
ウェブ検索:鮮度の問題を消す
Claudeは、必要に応じてウェブを検索してから答えられます。入力欄のまわりにある検索の設定が有効になっていれば、「最新の」「今の」のような頼みで自動的に調べに行きます。確実にやってほしいときは、頼みの中で明示するのがコツです。
ウェブ検索を使って、中小企業向けのIT導入補助金の現在の状況を調べてください。 ・いま申請できるのか、次の締切はいつか ・対象になる費用の代表例 ・情報の出典(どのサイトのどのページか)を必ず添えてください ・検索で確認できなかったことは、推測せず「確認できなかった」と書いてください
返ってきたら、出典のリンクを最低ひとつ開いて、自分の目で確かめてください。これは疑い深さの訓練ではなく、第07章の「責任を持つ力」の実践です。締切や金額のような数字は、元のページで確認してから使う。この一手間をかける人が、AIを安心して使える人です。
コネクタ:自分のデータにつなぐ
コネクタは、ClaudeをGoogleドライブやカレンダーのようなあなたが日々使っているサービスに接続する機能です。接続しておくと、「ドライブにある先月の議事録を探して要約して」のように、ファイルを手で添付しなくても仕事を頼めるようになります。
接続は設定画面のコネクタの項目から行い、サービスごとに「Claudeにアクセスを許可しますか」という確認画面が出ます。ここで立ち止まってほしいのが、第05章と同じ判断です。会社のアカウントをつなぐ前に、会社のルールを確認する。個人の道具箱をつなぐのは自由ですが、会社のデータへの入り口を開けるのは、あなた一人の判断ではないはずです。
コネクタ(MCP)
Claudeと外部サービスをつなぐ接続口です。技術の世界ではMCP(Model Context Protocol)という規格の名前で呼ばれていて、対応サービスは増え続けています。名前だけ知っておけば、解説記事が読めるようになります。
リサーチ:調べ物を丸ごと任せる
ウェブ検索が「その場でひと調べ」だとすると、リサーチは「調査を発注する」機能です。頼むと、Claudeが何十もの情報源を自分で検索して回り、数分から数十分かけて、出典つきの調査レポートに仕上げてきます。第01章の地図で言う「任せる」の入り口です。
入力欄のまわりにリサーチの切り替えがあれば使えます(プランによっては有料機能です。見当たらなければ付録Aを見てください)。
小さな会社が公式サイトのアクセスを増やす方法について調査してください。 知りたいこと: ・広告費をかけない施策で、いま効果が報告されているもの ・それぞれの手間と、効果が出るまでの期間の目安 ・逆に「昔は定番だったが、いまは効かない」とされる施策 前提:担当者は私一人で、使える時間は週2時間です。この前提で現実的なものを優先してください。
コーヒーを1杯いれて戻ってくるころに、自分で半日かけて調べるより網羅的なレポートができています。コツは、ただ「調べて」ではなく「知りたいこと」と「自分の前提」を渡すことです。前提が入ると、レポートが一般論ではなく、あなた用の答えになります。
横にスクロールできます
よくあるつまずき
- 検索してくれず、古い知識で答えた
- 頼みの文頭で「ウェブ検索を使って」と明示してください。それでも検索しない場合は、検索機能の設定が無効になっていないかを確認します。
- リサーチの切り替えが見当たらない
- プランによっては使えません(付録A参照)。その場合も、やってみよう②の文面をウェブ検索つきの通常チャットに送れば、簡易版として十分機能します。
- 出典を開いたら、書いてある内容と違った
- それを見つけたあなたは、もう見極める力が身についています。「この出典にはこう書いてあります」と伝えれば訂正されます。大事な数字ほど、元ページで確認する習慣を続けてください。
この章のまとめ
ウェブ検索で鮮度を、コネクタで自分のデータを、リサーチで調査力を足しました。第06章で学んだAIの弱点のうち、知識の賞味期限は、道具でほぼ解決できるわけです。次の章では、Claudeにあなた自身のことを覚えてもらいます。
章末チェックリスト
外の世界とつながりました。第12章で、Claudeを自分仕様にします。